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甲状腺疾患専門診療INFORMATION

AS A PRIMARY CARE DOCTOR WHO STAYS CLOSE TO NAGASAKI

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CONCEPT長年の経験をもとに
甲状腺疾患の診断と治療に
向き合います。

女性が喉を触っている様子

甲状腺とは?

甲状腺は、首の前側、のど仏のすぐ下に位置する臓器で、縦およそ4cmほどの蝶が羽を広げたような形をしています。非常に薄く柔らかいため、通常は首を触ってもその存在には気づきにくいのですが、少し腫れてくると触ってわかるようになります。さらに腫れが進むと、外から見ても首のふくらみに気づけるようになります。

こうした「首の腫れ」をきっかけに、甲状腺の異常に気づく方も少なくありません。
甲状腺ホルモンには、新陳代謝を活発にしたり、交感神経を刺激したり、成長や発達を促すなど、体のさまざまな働きを調整する重要な役割があります。

甲状腺についてのイラスト

EXAMPLE甲状腺疾患の症状

  • 甲状腺の腫れ、しこり、痛み
  • 動悸
  • 食欲不振、食欲亢進
  • 体重減少、増加
  • 手の震え
  • イライラ、集中力低下
  • 疲労感、倦怠感
  • 眼球突出
  • 顔や手足のむくみ
  • 発熱、便秘
  • 月経不順、無月経、不妊
当てはまる症状が多い方は早めにご相談ください。甲状腺疾患は適切な治療をすれば何ら問題なく日常を送れます。

DISEASE甲状腺の病気

慢性甲状腺炎

甲状腺とは、くびの前方でのど仏のすぐ下にあります。縦が4cmほどの蝶が羽をひろげたような形です。ごく薄く柔らかい臓器なので、普段はくびを触ってもわかりませんが、少しでもはれてくると、手で触ることができます。さらに大きくなれば、くびを見ただけで腫れがわかるようになります。このため、「くびの腫れ」から甲状腺の病気に気づく人も少なくありません。甲状腺ホルモンは、新陳代謝を盛んにしたり、交感神経を刺激したり、成長や発達を促進するはたらきがあります。
慢性甲状腺炎とは、甲状腺に慢性の炎症が起きる病気です。九州大学外科の橋本策(はかる)先生が1912年に世界で最初に報告したことより、世界中で橋本病とも呼ばれています。甲状腺に炎症が起きている病気ですが、細菌が入り込んで化膿するといった炎症ではなく、ある種のリンパ球が甲状腺組織を攻撃して起こるといわれています。甲状腺の病気のなかでも特に多く、成人女性10人にひとりと言われています。女性は男性の10~20倍発症します。40~50歳代に多く見られます。症状は、甲状腺の腫れや、甲状腺ホルモンが少なくなるために、顔や手足のむくみ、皮膚の乾燥、寒がり、体重増加(食欲がないのに、全身のむくみのため)、便秘、脈が遅くなる、心のう水の貯留、無気力になり頭の回転が鈍くなったりします。なかには、甲状腺の病気だと気づかずうつ病や認知症だと思われている場合もあります。女性では、月経異常のため更年期障害と間違われることがあり、妊娠しても流産しやすくなります。慢性甲状腺炎の約50%の甲状腺機能(ホルモン量)は正常です。甲状腺機能が低下すると新陳代謝の低下による影響で諸症状がでますので、ホルモンの補充を行います。甲状腺機能に異常のない人、機能低下があっても適切な薬の服用でホルモン量が正常化している人は、日常生活で制限することは何もなく、スポーツ、旅行など積極的に行っていただいて結構です。食事も特に制限は必要ありません。ただし、海草類は普通に食べるのは良いのですが、根昆布療法(根昆布をつけ込んだ水を毎日飲む民間療法)をするとヨードのとり過ぎになり、かえって甲状腺機能低下症になることが知られています。しかし中止すると正常に回復します。通常量のわかめの味噌汁、昆布だしなどの使用は全く問題ありません。
慢性甲状腺炎では、ホルモン濃度が一時的に上昇したり、次第に低下することもありますので、定期的な検査が必要になります。また、妊娠、出産に際し、ホルモン量が変動する場合がありますので、この場合も継続的な検査と治療継続が必要になります。以上のように、慢性甲状腺炎は、決して難しい病気ではなく適切な治療をすれば何ら問題なく日常を送れるので、気がかりな症状がある場合は、かかりつけの医師に相談してみてください。

※長崎新聞掲載記事

バセドウ病

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌されることで起こる代表的な疾患です。20~30代の女性に多く見られ、発症頻度は女性が男性の約5倍とされています。ホルモンの分泌が数週間かけて徐々に増えることで、新陳代謝が過剰に活発になり、心臓や筋肉が常に働き続けているような状態になります。その結果、精神的にも落ち着かず、イライラしやすくなる傾向があります。